なんちゃって観劇日記

東宝ミュ生まれ・WOWOW育ち、地方都市に住むただの舞台好き。

【11/24メタマクD3③】浦井ランディがルドルフやらキラやらでうれしかった話

浦井ランディには凡人の幸せをあげたくなりました。
ネタばれあり。

 

浦井くんについて(ほぼ余談)

浦井くん大きくなったねぇ~!!!!!!!(感涙)

売れる前から知ってる(クウガでもなければエリザでもない)もんだから私、ちょっと勝手に身内みたいな感覚でみちゃうんですよ。
最近はこれでもかと売れっ子になっちゃったもんで、こんなことしばらく思ってなかったんですけど…だって、あの内野さんがやった役をやらせてもらえるなんて思わないじゃないですか。
昔はいつかトートやってくれるかな?とか思ってましたけど、なさそうだし。

私の観劇歴についてはいずれどこかでまとめたいんですけど、すーごくざっくりいうと「何となく浦井ルドを観に行ったら内野トートに落ちた」のがミュオタ人生の始まりだったんですよ。
だからもうね、感激してしまってね。2014年のビッグ・フェラーでの10年ぶりの共演もめちゃくちゃうれしかった。

余談なんですけど、ビッグ・フェラーは人生で一番胸に刺さった舞台といっても過言ではない作品でして。
もしもう一度だけ同じ舞台をそっくりそのまま観ることができるなら、迷わずこれ!っていうくらい思い入れのある作品なんですよ。
奇跡のテレビ放映があったにも関わらず、私は当時視聴できる環境がなくて、もう悔しくて悔しくて。
もうずっと言ってるんですけど、頼むからもう一度放送してくれ!もしくは誰か焼いたDVDを貸してくれ!!!
あまり一般受けしない作品なのは百も承知なんですけど、私これほんとたまらんかったのですよ…。

加えて言うと、浦井くんがシャルルやってなかったら新感線には出会ってなかったかもしれませんでした。
初めて新感線に出会ったのは、五右衛門ロックシリーズ2作目「薔薇とサムライ」のWOWOWでの放映だったんですよ。
そこで、へーおもしろい劇団だなーと思って他の作品も観ているうちに、髑髏城の七人「ワカドクロ」で脳みそ吹っ飛びまして、今に至ります。

さらに言うと、ビッグ・フェラーで初めて成河さんを拝見して腰を抜かしてたので、花髑髏はそりゃあもううれしかったですよ!!!

以上、余談でした。

空前絶後のわんこ具合

で、浦井ランディの感想。
すーっごく良かったです!マジわんこランディ!!
戦から帰って夫人とわんわんするとこ、ほかのどのランディより似合ってましたよね!?

特に大人なランディだと、どうしても「おじさん何させられてるのw」感ありましたけど、浦井ランディは全く違和感ないっていうか素直に幸せがあふれてる(笑)
夫人もそうでしたねー。大人な夫人には「こんな顔してたよ!」らへんが少ーしやらされてる感あるかなって感じてしまってたんですが、まさみ夫人はとにかく思い切りがよくていっそかっこよかった(笑)

あと変顔ね!あの顔はほんとに笑っちゃうやつ(笑)

浦井くんのカッコよさとキモさ(←超褒めてます!)をここまで味わえる作品は、このメタルマクベスを差し置いて他にはなかなかないんじゃないでしょうか。
かっこいいとか狂気とかならいっぱいあるけどねー。

ルドルフきたー!!!!

宣伝番組でマクベス浦井のお衣装を見て、シャルルじゃ~んって安易に思ってましたが、あのパロディのためだったんですね!?
いや、そもそもシャルルの衣装がルドルフのパロディなのか?

あのメロディに気付いた瞬間ビクッ!って飛び上がってしまいました。後ろの席の方すみません。
エリザでミュ沼に落ちた私は本当にうれしかった…!

余談ですが、五右衛門ロックシリーズ3作目「ZIPANG PUNK』の悪夢?我ら生き絶えし者ども?のパロディもめっちゃうれしかった!村井國夫パパもいましたしね。
エリザ好きで未見の方はぜひ!DVDも出てるしゲキ×シネ上映もちょくちょくやってますよ!!

キラきたー!!!!

これはパロディとかではなく私が勝手に感じた話なんですが、2幕以降、キラの顔になってましたよね!?
浦井くんの月くん見たさにデスミュ観て、デスノート(メディア問わない)の沼にハマったのが私です。
今さらだけど、デスミュの話もいつかちゃんと書きたい!
(デスミュ未見の方は意味不明だと思うので飛ばしてください。)

めっちゃ興奮したのが「スコーピオンハート」!
ど真ん中でにらみをきかせたときの顔、新宿駅の後の「我こそ正義」だったんですよ!!!!!

デスノで1階最後列ど真ん中席のとき、あの顔、あの視線でまっすぐに刺されてヒエッてなりましてですね、
今回メタマクでも後方ど真ん中席だったもんで、まったく同じ位置関係でヒエッてなったんですよ!

しかもシチュエーションも似てるじゃないですか!
月くんは神を目指して犯罪者を殺すだけではおさまらず、新世界の実現のために何の罪もないFBI捜査官をも殺す。
ランディは王を目指してレスポールを殺すだけにとどまらず、自分を守るために親友であるローラをも殺す。

どっちもね、そこで踏みとどまっていれば…っていうタイミングを逃してしまった瞬間なんですよ。
むしろ、ここまでやったのだから!と後に引けなくなり、どんどん追い詰められていく。

「証拠はノートしかないんだ、捕まるはずはない」っていうのと
「魔女が約束した、俺が負けることはない」っていうの、おんなじだと思うんですよね。
ノートとか予言とか不幸なツールを得たがために、驕り高ぶり破滅に向かっていく。

そしてその、なんていうんですかね…人間のどうしようもなさっていうか、息苦しさ、みたいなものが、私は好きです。
闇落ちの浦井みたいなとこあるよね。

歌声が優しさ100%

歌声めっちゃ良かったです。
特にキャラメルの歌。あの優しい声な…。
まるで優しさのアメから出来た綿菓子のような、繊細でやわらかくて愛情あふれる歌声なんですよ。

眠ろう~キャラメルを歯につけて~のところ、disc1ではうっすら笑いが起きてたんですが、disc3は優しさと哀しさでいっぱいでした。
あの一言だけで夫人への愛が伝わってくるし、だからこそ夫人がランディを愛するのもわかる。

またデスノの話するんですけど、ここはさゆとのやり取りが思い出されてつらかった…。
意味合いは全然違うんですけどね。さゆは絶対的正義なのに対し、相手は夫人なので。

もちろんメタルな曲全般も良かったです。
喉の調子もよさそうで全く危なげなく聴けました。他作品より無理なキーがないからってのもある?

ランダムスター・マクベス浦井のキャラ造形

夫人がいないと何もできないわんこ夫でしたね。
あの夫人ならランディ以外の誰かでもNo.2にまで押し上げられたのでは?というくらい。完全にコントロールされてました。
出世コース入りして国のNo.2になれたのは間違いなく夫人のおかげです。めちゃくちゃ説得力あった。

この辺は浦井くんのキャラもあるのかもしれません。
私は現在の浦井くんがあるのは同時代に井上芳雄という存在がいたからだと思っていて、通じるものがあるなぁと思ったんですよね。

ある意味では、夫人は良妻だったと思います。夫の尻を叩いてどんどん出世させてったんだから。
でも結果悪妻でした。

だってむしろ、浦井ランディは出世コースになんて乗らなくても十分幸せになれたと思うんですよ。
No.2で満足しとけばよかったとかいうレベルじゃなく、もっと手前で幸せになれる別の道があったんじゃないかって。

魔女に出会わなくても、夫人が言わなくても、他のランディたちはどこかに王になりたい気持ちがくすぶってた気がするんですが、浦井ランディだけは、誰かが「王なんて向いてないよ!今の幸せに感謝しよう!」って言ったら、「そうかもね!」ってなりそうだったんですよ。

今までは、ランディは人生順調だったのに王殺しから転げ落ちていったんだと思っていたんですが、浦井ランディはNo.2に上ってる時点で、落ちるためにここまで登ってきたぞみたいな感じがしてしまったんですよね。

なんかうまく言えないんですけど…一言でいうと、凡人の幸せ、みたいなのがとっても似合うランディだったなって。

だから「そんな小さな幸せなんか、はなから望んじゃいないよ」がめちゃくちゃキツかった。

他のランディたちは「No.2で満足しときゃよかったのにな」って感じなんですけど、浦井ランディは「本当に小さな小さな幸せで良かったのにね…」ってなりました。つらい。

 

ライブビューイングの前に感想をすべて書ききってしまいたいんですが、間に合うかな。。